炙るあざとさ 炙らない正直さ

刺身とか映画とかあれとかそれ

M-1の1回戦に初挑戦した話/漫才ネタ『温泉宿』

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漫才やってみたい。

という思いから、2022のM-1に出場してきました。初チャレンジです。

お笑い、漫才の感想をえらそうに書いて、自分でもやってみるとどうなるか試したくなりまして、37歳の初挑戦です。

M-1好きの友人とエントリーし、1ヶ月前からネタを考え、練習し、いざ本番。

M-1の出場者側の流れなんですが、まずコンビ名、個人情報、芸名、出場希望日を記入した申込書をだします。郵送で。

そのあとは、ひたすらM-1のサイトをチェックして、自分たちがどこの予選日に割り振られたか、自分で探さないと行けないんですね。連絡はゼロ。そらそうですよね。事務局お疲れ様です。

 

結果はまぁ、1回戦敗退です。当たり前なんですが、ネタ弱い、演る方も弱い。

多少オチ前からウケたんですが、まだまだでしたね。自己採点はやり切れた達成感から60点ですが、普段のここで書く第三者目線だと10点。クソですね。全然です。

 

しかし、わかったこともめちゃくちゃありました。ネタ、上手さ、会場。この3つが重要で、この総合点がウケにつながる。

芸人さんがやたらと会場が重いとか、客の話するの、そんなに関係あるか?と思ってましたが、まぁ重要。

参加した日がアマチュアだらけの日程で、1日で160組。8時間です。再入場禁止。観る側のテンションも大変。会場も埋まりは4割程度で、ガチM-1ファンと、途中入場の他の出場者の身内と思われました。なので、まぁ重い会場。われわれは誰も呼んでいないので、どアウェイ。素人は人を呼んででも会場を味方につけるのが大事ですね。ほんと。演者もひっぱられるし、我々の前のアマチュアコンビもウケなさ過ぎて、明らかにネタ飛んでました。今度から劇場観に行ったら、めちゃくちゃ笑うようにしたいとおもいます。

 

ま、敗者の戯言は置いといて、相方とネタを作る中で出て来たけど、我々には合わない「温泉宿」という没ネタがあります。

1回戦用なので2分ネタです。

とても好みなんすけど、どこかニューヨークとか金属バットぽいけど、システムっぽいしむずい。

 

『温泉宿』

 

AB どうも〜よろしくお願いします。

A このあいだ、温泉宿に行ってきまして、

B 温泉宿、いいですね。

A そこが最高だったんですよ

B へーどんな感じやったん

A たたずまいから歴史情緒ある宿でね。

B 歴史を感じられる温泉宿いいねぇ

A 入り口には有名人のサインが沢山飾ってあって

B いい宿行ったなぁ。誰が来てる宿なん?

A 大橋巨泉大島渚野坂昭如(指折り数える)

B ???

A 兵藤ゆきさん

B メンツがえらい昭和やなぁ。昭和のテレビやん。時代もうちょい流せよ。

A それでね、食事がまた最高で

B 温泉宿の食事も楽しみですな

A お刺身がまた絶品で

B どんなお刺身でした?

A 女性の裸の体の上にキレイに盛り付けられていて

B ???

A どこから食べようか迷うのもまた楽しくて(迷い箸する)

B 昭和!女体盛りは昭和やな。大炎上するぞ!どこの温泉やそれ。教えろ。

A 楽しすぎてねぇ、お酒も飲み過ぎて、ころんじゃって

B 楽しみすぎや。飲みすぎたのわかめ酒ちゃうやろな。

A 膝すりむいたら、宿の人が赤チン塗ってくれて

B 昭和やなぁ!なんもなおらんやろあれ。なんやそこ

A 締めのデザートがナタデココ

B デザートは平成やな。女体盛りの後にナタデココ出す宿のどこがええねん。

A 食後には女将司会のビンゴ大会も始まってね。

B 騒がしいな。温泉宿でビンゴ大会すんなや。

A ビンゴ大会の景品がドリームキャストとたまごっちで

B 平成!景品が平成!

  時代感どうなってんねんその宿。

  ちなみに誰とその温泉いったんよ

A マッチングアプリで出会った女の子と

B 出会いは令和!!!

  やめさせてもらうわ。

  ありがとうございましたー

(お笑い)M-1グランプリ2020感想

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https://www.youtube.com/watch?v=etA0yavd4EE より

M-1グランプリ2020

漫才でしたねぇ。

コロナ禍において開催してくれた開催主催者、スタッフ陣、そして無事決勝に出られた漫才師のみなさま。本当にありがとうございました。笑いは救いです。

昨年がおもしろすぎて「期待してはいけない!」とは思いつつ、2回戦からチェック。そして今年はまさかの準決勝ライブ配信!という一部ファンがぶち切れるイベントが発生。準決勝は聖域やぞ!ライブ配信みたいに軽いもんちゃう!どういうことやねん!と私も腹立ちながら3000円払って家で見ました。1歳のkidsがいるので助かりますね。(とはいいつつ、もともと映画館ライブビューイングが予定されそれさえも激戦チケットとなり、数千人が視聴したとされる配信。仮に3000円×5000人でも1500万の売上。M-1恐ろしや。)

準決勝のネタをみていたこともあり、おいでやすこがの決勝ハネはだいぶ予想できました。アキナのだだ滑りも。そして、まったく予想できなかったチャンピオン・マヂカルラブリー

今年も振り返りますか。

 

1組目 インディアンス(敗者復活)

今年の順番見て思ったのは、敗者復活は今後も1組目に固定にすべきやなと思いました。準決勝にも敗者復活的な枠がありますが、既に1組目固定。オマケなんやし。

ちなみに、敗者復活もめちゃくちゃおもろかったです。ぺこぱがまさかの準決勝ネタ温存でしたね。あれ出したら普通にウケもあるやろし行けたやろな。弱いネタと人気だけでは無理ですな。

インディアンスはトップバッターとしては最強ですね。きむのツッコミも年々素晴らしくなってるし田渕のボケも嫌味が少なくなってきてる。昨年の漫才を見た中川家の剛が「ギターソロを続けてるみたいな漫才」と言ってましたが今年はセッションしてましたね。言い間違いからのボケという計算し尽くされた漫才。しっかりおもろい。ただ、ヤンキーて。ネタもうちょい考えた方がええやろな。ナイストップです!

 

2組目 東京ホテイソン

おもろかったです。ただ、審査員の点みて気付いたのは、「ホテイソンを知っているあなた向け」のネタでしたね。あの文字混ぜとかしりとりとかってもっとわかりやすい事例がフリにもあったはずなんすけどM-1サイズの漫才にしてわかりにくくなったかもですね。まだまだ審査員勢やM-1しか見ない視聴者には認知度低かったですね。しかし、そのスタイルは続けてくれ!

 

3組目 ニューヨーク

優勝すると思ってたニューヨーク。ネタは最高に好きなんですけど、やはりゴールデンタイムにはハマらなかったか。悪さは最強なんすけどねぇ。その悪さがもっと爆発する笑いになるといいんですが。めちゃくちゃおもろかったんすけど、準決勝のときのほうが好きでした。ドン引きがフックになってたし。2本目見たかったなぁ。

 

4組目 見取り図

準決勝でこのネタ見た時はヤバいかもと思ったんですが、やっぱり時と場所が変われば全然ちゃいますね。めちゃくちゃおもろかった。ずっと3位にいるのは見てられんかった。見取り図のことは本当に好きなんで、優勝してほしかったなぁ。

 

5組目 おいでやすこが

2回戦の動画見て下手したらあるやろなとはおもてました。なんせ、ネタのテレビ受けがいい。時間帯も合ってるし。準決勝で見た時は、おいでやすがリミッター外しててめちゃくちゃ笑いましたし、決勝で同じことやれば間違いなく3組に残ると思ってたんで、やはり来ましたね。

2本目弱いやろなぁと思ってたらその通りで。やはりこの二人はボケというかフリが全て。こがのうまい歌ネタもおいでやすのボケというよりもフリに近い気がする。松ちゃんの「この後ルミネの出番やろ?」からの「あるかー!」が一番笑えたように、サクッとおいでやすにパス渡した方がいいんすよね。フリが上手ければ上手いほどおいでやすが輝く。おいでやすはポケモンの技のオウムガエシの使い手ですよね。平場でのバラエティが楽しみ。

 

6組目 マヂカルラブリー

マヂカルラブリーは今年もハマらないと思ってました。ただ、セリ上がりの土下座から空気変えてましたね。おみそれしました。野田の認知度の高まりと村上のツッコミの上手さが予想以上で輝いてました。2017の感想にも書いたんですがこの2人は村上が大事。漫才としては、衣装以外はもう完成形やと思いますね。もっとかっちりしたスーツとかで全く同じネタしたらもっとおもろいんかな。どやろな。見てみたい気もします。

 

deki-sumeshi.hatenadiary.jp

 

7組目 オズワルド

松ちゃんと全く同じ意見でした。もっと抑えた漫才の方がこの並びならいける気がするなぁ。ネタの強さ相当必要やろけど。「ハタナカ」がaaaaで口が開きっぱなしやから改名するってネタもいいんですけど、この二人にはもうちょっと普段の会話の延長的なネタがみたいっすよね。改名ってところからイヤイヤイヤと引っかかるし。畠中が変なこと言ってそれを直すって手法。今回の口が空いてるネタやるなら、二人で口が開きっぱなしの人探して、どうしたらザコ寿司放り込めるか作戦会議する話し合いとかの方がおもろそうな。ワイナイナとかiあるけど開きっぱなしになるし。ま、ええか。まだまだ楽しみですなぁ。

 

8組目 アキナ

準決勝はウケてたんすけど全く同じネタやったら決勝の審査員陣には厳しいやろなぁと思いました。40のおっさんが地元の女の子好きってのは無理あるわなぁ。会場もウケてなかったみたいですね。流れとかね、ありますしね。ただネタ終わりに即座に「恥ずい」と言える平場の強さは流石。ABEMAのM-1振り返り番組でやってたバーテンのネタの方が何倍もおもろかった。ネタ選びむずいっすね。

 

9組目 錦鯉

好きです。おもろいですからね。とことんアホなネタがいい。ただ、この時間帯にパチンコネタはどやねんと思ってましたが強いネタなんでそのままやりましたね。たぶん、40、50代のおっさんはめちゃくちゃ笑ってたやろなぁ。この時間帯向けのネタ探しですね。素晴らしかったです。

 

10組目 ウエストランド

やはり地下で吠えているのが一番似合うタイプでしたね。準決勝の場とかは最高に似合うネタなんですよ。妻がネタでなく本当に悲壮感を感じると言っていて、そら心のそこからの叫びなんやからそうやろとは思うんですけど。井口のバックボーンわかってないとむずいのか、所見で笑いにならんかったらだめっすかね。あと勢いが弱かったかな。オレは笑ったけど。

 

最終決戦

見取り図

優勝してほしかったけど、パンチが弱かったなぁ。十分すぎるほどおもろいんやけど。

 

マヂカルラブリー

野田クリスタルの作戦勝ちですよね。つり革を残しての最終決戦。準決勝笑ったしなぁ。やっぱ村上がいい。これで優勝したらあかんやろって雰囲気もありましたが、おもろいもん勝ちが証明されましたね。すばらしいです。

 

おいでやすこが

1本目のネタが良すぎるんでね。2本目はしゃーない。十分爪痕を残したと思います。

 

審査員の先生方ですが、えみちゃんねる、巨人師匠は今年で終わりかもと思わせる点数の幅でしたね。ただ、巨人師匠のコメントは一番初見の視聴者に近いと思わせて、良いバランス感もってるなと思いました。

 

漫才、お笑いサイコー!

 

点数:100点

 

(お笑い)M-1グランプリ2019感想

 
 
 
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M-1グランプリ2019

圧倒的でしたね。圧勝。ギャラクシー。

 

これまでのM−1グランプリの中で、一番。M−1史上最高の回でした。

むしろ、2019年に制作されたテレビ番組の中で一番面白い番組やったと思います。(次点は「水曜日のダウンタウン」の『新元号を当てるまで脱出できない生活』回)ギャラクシー賞ですよ。それぐらい最高のM−1。 

M-1は4分間の漫才で争う「お笑いコンテスト」ではありますが、ハリガネロックの松口がゆうてるように、テレビ番組でもあるんですよね。他のお笑いコンテストと比べてもダントツで視聴率がとれてる年末恒例の特番。

今回はそこに7組のニューフェイス。敗者復活戦の方が知名度のある芸人が多く、いい番組ができる!とも言われてました。上沼恵美子も知らないコンビばかりで、番組がなりたつのか不安やったと。

人気番組という枠に囚われず、コンテストの色もしっかり残してガチでやる。決勝の選考にぺこぱやすゑひろがりず入れたら、トムブラウンと天竺鼠を外す狙い。勝ち上がりの9組は、色物、テンション、正当派、かけあい、、、被りのない完璧な9組やったと思います。どんな9組の漫才をお茶の間に届けたいか。制作者の熱が伝わります。

ナイツの塙がラジオで言ってましたが、M-1のスタッフは完璧だと。まず、熱がすごいと。会場のお客さんを決して冷めさせないように、CM中に3回戦で話題になった組の漫才をながしたり、拍手のタイミングも完璧だそうです。最高の舞台を最高の状態にするスタッフ。かっこいいっすよね。

 

子育てなんかでバタバタしてる間に、いろんな芸人さんがラジオで語ったり、お笑いブロガーのレビューも出尽くして、ドキュメンタリーのアナザーストーリーまで出た後で(大泣き)今更ですが、1回戦の合否からチェックしてる身としては、なんかしら残しておきたいなと思ったので、久々ですが記録として。

 

敗者復活戦

100%和牛が上がってくると思ってたので、期待しすぎずに観てました。

ちょこちょこレビューですが、カミナリは新しい形試してたりして面白いけど、やっぱり叩くまでの間が不思議。。必要だとは思えないし、なんでこだわるんやろ。あえてオーバーサイズのスーツはオシャレやけど漫才においてはノイズやなぁ。囲碁将棋久々に見たけど厳しいなぁ。どうすんのやろ。天竺鼠はギリギリ漫才。準決勝が限界な気がした。ミキはラジオで視聴者に寄せまくったネタやったって言うてた。決勝見てからは、来年からは自分らが楽しめるネタすべきやゆうてたのが印象的でしたな。楽しみ。東京ホテイソンジャルジャル感あったけど良かった。来年は決勝やろな。錦鯉がひたすら数え歌歌ってるのがツボでゲラゲラ笑ってました。おじさんが歌うっていい。ラランドとか応援してたんやけどなぁ。トムブラウンもアホで好きです。

 

 

決勝レビューに入る前に、NON STYLEの石田がラジオでいい表現をしていたので。

M-1は野球に例えると甲子園。そのような感覚で世間は見ているはず。かまいたちと和牛はプロチームが紛れ込んだような存在の2組。別格。視聴者も審査員も、M-1には一塁ベースにヘッドスライディングする気概の漫才を期待してる。」と。

 

さて、

 

1.ニューヨーク/オリジナルソング

決勝に勝ち上がってきて、一番驚いたコンビ。二人のいい意味で「ワルい」漫才はゴールデン向きではないと思ってたので、ニタニタしてました。こやつらは炎上するやろなと。

が、このネタ。ファンモンを代表するようなJ-POPの曲調をそのままメロディーにしてるうたネタ。丸みがあるネタに見せて、ウラではファンモン含めたそんな曲全体をバカにしてる。真顔で歌うのがおもろ過ぎてだいぶ笑いました。ツッコミのトゲも針小さめでしたが、好きでした。

ただ、ほんまはもっとでかいトゲ刺して欲しいんですけどね。ニューヨークらしいワルいネタ。炎上おかまいなしのネタ。おぎやはぎもなんであんなネタやったんやと、過去の自分達の姿を重ねながらラジオで指摘してました。ニューヨークに「優勝狙ってたの?」って聞いてたのが印象的。

しかし、トップでよくここまでやった。

二人が神として崇めてる松ちゃんの点数が低めで「ツッコミが優しいのは好みではない」ってところからの「最悪や〜」は間も含めて、最高のやりとり。ネタで温まった会場が、1組目後の審査評で、ピリッとした空気に変わったらしいんですよね。お客さんもこれはM-1や!コンテストなんや!と。緊張感が再度蔓延する会場を、再び緩めたのは間違いなくあのやりとりだったそう。ニューヨークはいい。ニューヨークは華がある。絶対もっと売れる。M-1貢献度97点!


2.かまいたちUFJ

神が降りたかと思いました。こんなすごい漫才をM-1で見られるとは。ネタも演者もどちらもすごい。かなり劇場でかけてるネタらしいんすけど、M-1で何段階もギアが上がってますよね。プロの二人が一塁ベースにヘッドスライディングしてるというか。上手いし、顔がいい。熱がある。うねってた。

ラジオで二人が言ってましたが、全然緊張してなかったみたいですね。

もう、めちゃくちゃ笑った。見ながら「すげえ」って声でた漫才は初めて。しかしほんまに凄かった。入れ墨ネタばっかりやってるやばくておもろい若手イメージから、一気にベテランゾーンに入った。サランヘヨ!

 

3.敗者復活 和牛/不動産屋

和牛はまじで運が無いと思う。とことん無い。境遇が悪いというか。一番惜しかった2017年が象徴的。そこから、OBが参加してる感さえある。

知名度が半端にあるせいで「笑い好き」というよりも「和牛が好き」なファンが全国にできてしまってる。決勝の会場でも「川西さんかっこいい〜」って声が上がってたみたいで。ネタではなく川西さんが好き。紳助もナイナイ岡村もそういうファンが一番芸人をダメにすると。

ネタに関しては、達者やし、後ろに下がるあの動きが新しいし、おもろいんですよ。やっぱ和牛はすごいんすよ。今年もM-1用に2本ネタ用意してたみたいで。準決勝で落ちてまたネタを修正したか変えたらしいんですが。

ただ、、、視聴者目線からすると、敗者復活戦と同じネタってのは、いかがなものかと思いました。M-1ってコンテストでもあるんですけど、番組なんですよ。15時台の敗者復活戦も番組。19時台のM-1本戦でも同じネタを同じチャンネルで観る視聴者の気持ちよ。和牛好きな妻は、これさっきのネタの続きやってくれるんやって!って期待してみてましたからね。(その後へこんでました。)

芸人の方々は1日何回も同じネタを劇場でかけることが当たり前なので、そこに対する言及は芸人のラジオではほとんど聞きませんでした。

僕は、敗者復活戦を観てないであろう「審査員に向けた漫才」やと思いました。それでええんかもしれません。コンテストやし。でもね。でもねなんですよ。不動産のくだりが始まった時、敗復と同じかよ・・・マジか〜と思って、ちょっと腹立ちました。和牛のネタが3本観られると思って正座してましたからね。

そうなって冷静に見ると、ニューヨークの平場での頑張り、かまいたちの熱演見た後やとどうしても弱い。上手いしおもろいんすけどM-1ですからね。熱なんすよ。上沼恵美子が横柄と評してましたが(それは言い過ぎ)、強く言いたくなるのはわかります。みんなこれまでの和牛を知ってるから、内野フライ上がったから一塁まで走るのさえやめたみたいに見えたんすよ。

そして、ラジオでM-1卒業宣言しましたね。一回休んだ方がいいと思う。

和牛が一番カッコええのは2020休んで、2021に出て優勝やと思います。

川西がどらくそキレて暴れ倒すめちゃくちゃな漫才がまた見たいなぁ。


4.すゑひろがりず/合コン

笑神籤は仕組んまれてるんかと思うくらいええ順番でくじを出す。いや、ラガーマンがすごいのか。日本代表は年末年始テレビ出演お疲れ様でした。

かまいたち、和牛のうますぎる漫才の後の味変えとしては最高。

出囃子に合わせて小鼓叩きながらの階段降り。あそこでお客さん掴むってすごい。もう売れるわ。「おぬし誰そ」がもう大ハマりしてましたね。笑ったなぁ。プラン9の久馬さんが関白ゲームのとこでも「関白だ〜れだ」やなくて「関白はたそ」ってゆうたらかぶせられてええのにゆうてました。アドバイスがうまいなぁ。また笑ったやろな。

どんなシチュエーションでもこのフォーマットいける。がんばれ!

 

5.からし蓮根/教習所

唯一の甲子園感がすごい。去年の霜降り明星枠というか。会場の雰囲気も良くて、十分おもろかった。関西ではめちゃ人気で、ツッコミがフルスイングすれば全部ホームランにできるくらいにウケるらしいんですけど、ノンスタ石田は全国での知名度のなさに臆してフルスイングできてなかったんちゃうかと。

からし蓮根がラジオで言ってたのは、前の4組を観た後やと、場が仕上がりすぎてて「オレら出る必要ないんちゃうか?」って思ったと。その気持ちかなと思います。

ほんでまた、M-1後の二人のラジオが泣けるんすよ。ボケがツッコミの成長に焦りを感じていたと。東京にはいつ行くんやと。平場でオレらは何ができるんやと。その気持ちのすれ違いで大会中ギクシャクしてたって話し。想いを吐露してるとこ、泣けたなぁ。来年ハネるやろなぁ。

 

6.見取り図/見た目

大好きなんすよ見取り図。ケンカ漫才というか荒っぽい南大阪の感じ。匂わせる上方漫才感。なんかもう昔からの漫才っていうか。あえてストーリーのない掛け合い漫才をM-1でやるってのがいい。

ぺこぱの否定しないツッコミとの対局で「なでしこジャパンボランチか」ってツッコミがお客さんに受け入れられてなかったと、いろんな論評で書かれてますね。それが誰かまでわかるし、特定で悪口を言っているみたいだと。完全にイメージツッコミ。ただ、それが通じない時代かもしれませんし、お客さんにひかれず受けるワードの見極めってむずいと思います。劇場で磨くとまたテレビとのズレも出るでしょうし。てか、なでしこのボランチって聞いて「誰かまでわかる」人て0.1%もおらんやろ。誰やねんボランチ。ま、そういうことでは無いんですが、見取り図には、ボケと批判されないギリギリのラインを攻め続けて欲しい。 

あと、塙さんに指摘された鼻触るとこ。見取り図は途中の例えに伏線はって回収したりするスタイルが多いから、鼻触るのも伏線かと思ったとノンスタ石田が言ってましたね。見た目のネタですしね。鼻触るのをあえて伏線に入れて来年はネタかましてほしいな。

 ほんまは「究極の選択」ネタが見たかったんやけど、道端アンジェリカがねえ。

 

7.ミルクボーイ/コーンフレーク

テレビが揺れてましたね。

会場で見ていた人は、笑いの声圧で耳が痛いくらいやったらしいです。審査員も全員のけぞって笑ってたらしいですね。巨人師匠はネタはじまって2分くらいで「あ、これ優勝やわ、優勝」ってボソボソ独り言うてたと塙さんがラジオで言ってました。(2018に席が隣やった礼二は、独り言やないと思って相槌打ってたってたらしい。笑)アナザーストーリーでも、松ちゃんが「くそーおもろいなー」「やべー」と言ってるのが流れてたし。

予選からオモロイとだいぶ話題になってて、3回戦からコーンフレークネタ見てましたけど、決勝はネタを修正してましたね。奥さんにもこのくだりはどう思う?とか聞きまくってたらしいですよね。大会期間中にネタを磨いて、軌道修正する現状に満足しない姿勢。すごすぎる。

99%の国民が食べたことがあるコーンフレークの「あるある」と「ないない」を繰り返し、ネタにするっていうセンス。全部の言い回しが映像に浮かびましたよね。笑ったなぁ。中華のテーブルで飛び散る絵も。「朝から楽して腹をみたしたい煩悩の塊」からの「煩悩に牛乳かけてる」は何回聞いてもおもしろい。

このネタって読むだけでもオモロイから、下手な素人がやってもオモロイと思うんですよ。でも、この二人が言い回し含めて完璧に仕上げるからこんなことになったわけで。ざわつきましたなぁ。凄かった。これがM-1ですよね。沸いたなぁ。

 

8.オズワルド/寿司

いい。東京って感じでうまいしいい。声もいいし。よくミルクボーイの後にあのテンションでテンポも上げずよくやれたわ。

全員がミルクボーイの余韻を引っ張ってたから、「角刈り」ってワードが出たところで「ミルクボーイさんやないんやから」みたいなアドリブ入れて欲しかったなぁとは思いました。アドリブ入れるようなネタでもないと思うけど。また違うネタ見たいなぁ。終わった後、一番悔しがってた、と誰かがラジオで言ってたなぁ(誰やったかな)。

 

9.インディアンス/おっさん女子

そんなに好きなタイプではないんですが、笑いました。ただ、ネタが飛んでたみたいですね。たしかに変にボケ重ねてくるなぁとは思いました(日本酒の種類とか、そんなおもんないのに、またほじくり返して言うやつとか)。

ノンスタの石田は「積み重ねのネタやから、飛びがちなタイプ」と。塙は「どうもぉぉぉぉ~~~~~~!!!!」っていいながら下手から助走着けてそのまま漫才に入るのがインディアンスの良さやから、M-1独自のせり上がり→階段降りる(大音量の出囃子)→階段下から進むっていうちょっとした間がインディアンスの勢いを殺していたのかもとは言ってましたね。ただ、一番うなずいたのは、中川家の剛がボケに対して「漫才やのに、ギターソロやりすぎ」って評してたのが印象的でした。

 

10.ぺこぱ/タクシー

オードリーが観ながら泣いたと評するダイバーシティ時代の漫才。2015年にBSでやってた「笑けずり」ってお笑い合宿の番組(Aマッソとかザ・パーフェクトとか出てた)で悩んでたのを見てたくらいで、頭から消えてたコンビでした。

3回戦のネタをみておぉ!と思ってましたが、、ここまでとは。笑ったなぁ。和牛には悪いけど、ひっくり返せ!って祈っちゃいました。これまでの9組のキレイな漫才がフリになって、肯定ツッコミが活きる完璧な順番での出番。ほんまにひっくり返すとは。採点のとこで「行け!!!!」って行ってる二人見るだけで感動しますよね。

ぺこぱの元所属していた事務所の人達のテレビ観戦動画がまたいいんすよ。じわる。なんかいい。

www.youtube.com

 

いろんなM-1後の芸人ラジオ聞いてて思うのは、ぺこぱのネタに対する言及が非常に多い。おそらく、ミルクボーイのネタはすごすぎて言うことがない。ぺこぱのネタは新しい上に、可能性を感じるというか。それもあって、語る芸人が多かったなぁ。いやぁ。2020売れて欲しい。

 

決勝(ファイナルステージ)。

 

ぺこぱ/電車

ぺこぱまさかの2連チャン。逆に2連チャンがおもしろくて、ぺこぱのシステムもわかって、自己紹介からウケてる。2本目もクオリティ高かい。1本目同様、社会問題をフックにしているのもいい。売れて欲しい。

 

かまいたち/トトロ

やっぱかまいたちはすごい。1本目よりはちょっと弱いけど、このかけあいはかまいたちにしか出来ない。ミルクボーイのネタと逆ですね。トトロ見てないってどういうネタやねんな。うまいなぁ。

 

ミルクボーイ/最中

同じシステムで2本目どうなるかとざわついてましたがまだまだ持ってますなぁ。メッセンジャーのあいはらが「このパターンで100本くらいネタあるでこいつらは」といってました。家系図入れてきたり、上あごにはりついてハーモニー味わったことあるやついない、だれも最中の口になってない、は笑ったなぁ。

 

 

3組見た後、もし僕が審査員やったらと考えました。ファイナルのネタだけで判断するなら。かまいたちとミルクボーイのどっちか。ミルクボーイは1本目のコーンフレークが強すぎた。かまいたちUFJが強すぎた。2本目ももめちゃくちゃおもろいネタなんですけどね。

ただ、やっぱり、M-1で見たいのは、シンデレラストーリー。サンドウィッチマン、オードリーを代表する無名からの勝ち上がりを見届けたい。それがM-1。一晩で夢を叶えられる場所。

ミルクボーイを押すでしょうね。

 

M-1後のアナザーストーリーは泣いた。ここまで見てM-1だと思います。

gyao.yahoo.co.jp

 

床屋のおっさんのセリフがね。泣ける。

 

今年のM-1はおもしろすぎた。

 

点数:100点

(お笑い)M-1グランプリ2018感想

 
 
 
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M-1グランプリ2018

M-1グランプリ。今年も終わりましたね。楽しませていただきました。

とりあえず、最初に消化しておきますが、終わった後の審査うんぬんでもめてはりますね。

姿勢の違いかな。

「見る」ではなく「観る」、「聞く」ではなく「聴く」。

by 加藤鷹

そう、姿勢の違いです。火花やないですが、加藤鷹先生のお言葉に限ると思います。

テレビで酒飲みながらオモロイかオモロないかの2択で、背もたれでゆるりと見ることができる視聴者。そして、玄人中の玄人が緊張感を持ちながら、生で観て、聴いて、(現場やと客の笑い圧もあるので)感じて、1点差で芸人の人生を狂わす採点、判断。そら好みも出るし、考えも違う。人生と経験を反映させた審査なんですよね。しかし、我々素人はそこに自由に文句を言ってもいいんすよ。テレビの前なら。テレビてそんなもんやから。やからゆうて、SNSで直接攻撃はしたらあかん。境界が曖昧な今やからこそ、視聴者もわきまえんとあかん。さらにあかんのは、同業者。出演者なんてもってのほか。芸人は誰もが一番おもろいと思ってるやろ。思っても配信したらあかん。そんなとこで共感ほしがる必要ない。しっかり反省して欲しいっす。

 

ということで、今年のM-1の本戦について。いつにも増して、かなり楽しみにしておりました。なんでって、去年がめちゃくちゃおもろかったから。

2017年は笑くじが導入され、どうなるかとおもってたところトップバッターゆにばーすからの大ウケ、とろサーモンのめちゃくちゃなネタの中で光る上手さ、和牛のこれを超えるネタはもう出ないのではとさえ思わせるウエディングプランナー、そしてジャルジャルのピンポンパン。こんなオモロイ大会あってええんかと。芸歴MAX15年の熟年した上手さの漫才から、M-1向けの若手のネタ。分析されまくってM-1漫才もここまできたかと。

なので今年はいつにも増して、事前情報、予想、2回戦からの結果ウォッチングとかやってたんすけどね。

期待し過ぎたのか、新しい審査員の圧が強過ぎたのか、結果おもろかったんですけど、なかなか盛り上がるまでに時間がかかったM-1でしたね。

 

正直、、、敗者復活戦のほうが、昔のM−1的な粗さがあって、おもろかったです。おっさんネタで笑わされたダンビラムーチョ、ネタとキャラと間が絶妙なたくろう、トラブルも上手く使ってベタベタなネタでも盛り上げるミキ、ガラが悪すぎるネタやけどおもろくて平場でのインタビューまでおもろ過ぎた金属バット、粗いけど中卒ネタシリーズが期待できそうな侍スライス、ラストイヤーでアホほどウケてたプラスマイナス。たられば話してもしょうがないんすけど、プラスマイナスが上がってたら、決勝はまた違った結果になってたと思います。やはり視聴者投票は人気には勝てませんな。それにしても、200万投票は凄い。

 

と、敗者復活の感想はほどほどに、今年の決勝は場が全然あったまってなかったんですかねぇ。それともネタなのか、笑みくじのくじ運なのか、お客さんなのか、審査員の辛口コメントなのか。

今年も前座はくまだまさしレイザーラモンバイク川崎バイクでしたね。どうやったんすかね。

さ、いきますか。

 

1.見取り図/彼女が欲しい

大好きなんすよ見取り図。ツッコミ笑い系で、ネタは弱いイメージがあったんやけど、トップバッターやのに、しっかり笑わせてもらいました。マルコ牧師とか、いそうでいない人名シリーズも良かったし。一部フリから回収までが長過ぎるとかゆうてたけどどうなんでしょ。審査員ウケ悪かったっすねぇ。ちょいちょいミスってたようにも見えましたけど、おもろかった。今年は顔見せって感じにはなるやろとおもってましたけど、ほんまにそうなりましたね。


2.スーパーマラドーナ/隣人

これね。めちゃくちゃ期待してたから、松っちゃんのコメントやないけど、なんでこのネタやねん。サイコすぎるし、前半はええけど後半の首締めはやり過ぎ。ぜんぜん笑えん。去年もやけど、なんかネタ選びが考え過ぎなのか。2016が一番おもろかったんちゃうやろか。

 

3.かまいたち/ポイントカード

芸人の中では圧倒的に優勝候補とされてたみたいですね。ネタもおもろいし、うまい。芸人ウケは凄そう。ただ、最後はちょっと走り過ぎてましたね。山場でのテンション爆上げの言い合いが、M-1のうねりを狙い過ぎてるような気も。そのせいで、マイケルジャクソンのくだりとかよくわからんかったし、置いてかれたましたね。でもオモロイ。


4.ジャルジャル/国名分けっこ

停滞してた空気をぶち破りましたね。なんでオモロイんかわからんけど笑えるという。ジャルジャルはすごいわ。かっこええ。この漫才だけは何回見ても笑えました。えみちゃんねるのウケは悪かったけど。笑

 

5.ギャロップ/コンパ

ついに関西から出てきたかと。はっきりいうて関西で見てた時から全くオモロいイメージなくて、久々に見て驚いてたんですけど、しっかりおもろかったですね。漫才がうまなってる。しかし、これに関しては、M-1の決勝の舞台かつ、ゴールデンのネタやないですね。えみちゃんねるが的を得たコメントしてはりましたけど、自虐ネタはあかん。それも自虐側がツッコミでそっちに共感させるネタはきつい。明るいハゲやない林やし余計にきつい。ほんまに嫌そうやもん。ハゲ関係ないネタしたらええのに。ハゲ触らんのかい!と。

 

6.ゆにばーす/遊園地レポート

いやはや。武智に続いて。M-1に命かけ過ぎてる芸人失敗しがち説立証しますよ。なんでこのネタにしたんやろなぁ。このネタ劇場で見たことあったけど、M−1にはかけんやろなと思ってたのに。。。つかみからイマイチやったし。噛んでたなぁ。巨人師匠に、はらちゃんがしゃべくりした方がええんちゃうかと、的外れなコメントさせるくらいキツかったっすねぇ。去年の「どんな戦争も嫌じゃ」みたいなやつ欲しかったなぁ。大好きなんやけどなぁ。

 

7.ミキ/ジャニーズ応募

音量下げてもお兄ちゃんがやかましかった。ネタもそんなにやし、見取り図のいそうでいない名前ゆうとこも被ってたし。ただ、審査員の点数が軒並み高かったのは、現場の空気でしょうね。テレビでは感じられないグルーヴがあったんでしょう。盛り上がりきらない空気をお兄ちゃんが壊そうとしてる感があったんかも。でも、やっぱり、、、決勝でプラスマイナスが見たかったなぁ。

 

8.トムブラウン/中島くん

準決勝の審査員は、トムブラウンをよく決勝に上げてくれた。やはりこの枠は必要。停滞した雰囲気は、トムブラウンのための場作りかと思わせるようなくじ運。1組目やなくてほんまよかった。ほんまにアホやなぁ。あーおもろ。

 

9.霜降り明星/豪華客船

来たー!と思いましたね。これを待ってたんやなと。M-1のうねりってこれ。いやはや、こんなにおもろかったんかいな霜降り明星。特異なトムブラウンがざわつきとともに温めて、審査員の空気もゆるくして、普通の味に戻したかったお客さんにめちゃくちゃええのが出てきたって思わせる感じと、わかりやすい一つ一つのネタ。運ももってるわ。ストーリーはないけど一つ一つがしっかり笑えるネタが重なった漫才なんすよね。いやぁ予想外。

 

10.和牛/ゾンビ

いやはや。最後まで焦らしますなぁ。ざわつくし。和牛の漫才はしっかりストーリーがあって最後にぶち上げるのはわかるんですけど、あんまそういう漫才が好きやなくて。紐でつながってるとことかめちゃくちゃオモロイんやけど、それに近いウケが前半にもあった方が安心して見れたやろなぁ。といいつつ、おもろかったんで、上位3組はめちゃくちゃ納得なんですけどね。

 

で決勝(ファイナルステージ)。

 

ジャルジャル/自己紹介

見たことあったんすけど、おもろかったなぁ。ほんまこの二人小学生。なんしてるんやろって思うんやけど、オモロイ。ジャルジャルジャルジャルやなぁ。

 

和牛/オレオレ詐欺

うまいし、オモロイし、構成もすごいし和牛の漫才!って感じすごいんやけど、優勝するネタやないなぁ。これに票入れるなら、この漫才やなくて、これまでのネタも含めた和牛に入れるって感じになるやろなぁ。笑い飯のラストイヤーみたいな。あの年はスリムクラブやったなぁ。

 

霜降り明星/小学校

もう、この日は霜降り明星の日ですね。ウケ方が1組だけ違う。アンタッチャブルとかブラマヨとかチュートリアルとか過去の優勝者と同じで。1本目と同じくネタの積み重ねが全部がハマってた。すごいわ。

 

ということで、霜降り明星の優勝は文句なしでしょう。

 

5年目が優勝して、10年以上の熟した漫才が優勝する訳じゃなくなったし、結果いい回でしたね。

 

えみちゃんねるのミキ贔屓以外は、えみちゃんねるの言ってることは、世間のおばちゃん目線も含ませてて、超正論。志らく師匠のコメントも真っ当。正直、中堅ラインのコメントが固すぎて。そこやないかなと。

 

一番いらんなと思ったのは、アスリートが引く笑みくじやで!あの時間はほんまに無駄やがな!やめてくれ!

 

と言いつつ、ラストイヤー組が沢山いたから、来年の決勝は顔ぶれがだいぶ変わるやろし、楽しみやなぁ。

 

印象に残ったのはコンビは、霜降り明星と敗者復活のたくろうと金属バットでしたね。

 

点数:93点

(お笑い)キングオブコント2018感想

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出典:https://natalie.mu/owarai/news/300839

 

キングオブコント2018

いやー、今年は特に面白かった。いい大会でしたねー。

事前にコンビが公表されない構成はなんでやろうとかいろいろ考えてたんですが、ま、それはそうかもなという決勝のラインナップ。事前に公表しても、視聴率は上がる要素ないですね。笑

なんでこんな平均的に面白いのかと思っていたのですが、その要因として大きいのは、今年からのルール改正。ネタ時間が4分から5分に1分延びたようです。コントはやはり長いほうがいいんですかね。後半尻上がりに面白くなるネタが多かったのも、時間が関係してるんでしょう。

ルール改正は他にも、決勝10組の上位5組が2回目のネタができていた昨年までと違い今年は3組まで。時間の関係でしょうが、5組観たかったなぁ。

あと、審査についてなんですが、、、。今年は特になんですけど、バナナマンさまぁ〜ず松本人志の5人審査体制が実質3人審査でしたね。バナナマン日村と設楽、さまぁ〜ず三村と大竹のコンビ点数がコンビだからかほぼ同じ。感性というか好みが同じなんでしょうね。絶対的に面白いものには間違いなく高得点はついているのでいいのですが、やはり好みが出るネタ時の差がね。ま、ええんやけど、もうちょっと違う人いてもいいかもとは思いました。

 

ということで、今年も1組1ネタごとにレビューしようかと。

1.やさしいズ/爆弾犯

やさしいズは初めて見ましたけど、ボケがいい。佐伯元輝とタイによるコンビでよしもとの8年目なんですね。ボケのタイは確かにタイっぽい。このタイのひょうひょうとした言い回しや、話の間は絶妙。「工業出てるんで」っていうところの間とか、最高。佐伯の迫真の演技もうまい。「劇団?」ってセリフがあるが、ほんとに劇団的な言い回しと、タイのゆる感じとの落差がいい。ネタさえハマればもっと面白くなりそう。今回のネタは、神バイトとしての説明に山が来てしまって、後半の展開が弱かったかな。言い回しがおもしろいコンビやから漫才やればいいのに。動きがあるセグウェイとかもそんなにおもしろくないし、会社やめて清掃員になるって気が変わる展開もおかしいし。でも初っ端としてはすばらしい。

あと、バイトなめてるし、ベロ酔いでバイトに来れるってセリフから映画「きみの鳥はうたえる」の柄本佑かよと思って、途中から柄本佑にしか見えなかった。

 

deki-sumeshi.hatenadiary.jp

 

 

2.マジカルラブリー/傘泥棒

マジカルラブリーこんなちゃんとしたネタやれるんかいな。絶対コントのほうが戦場合ってる。野田クリスタルがもっと暴走するかと思ってたけど、しっかり演技してるし。村上もちょうど良い演技具合。切り取っている設定もコンビニの傘置き場ってのが新しい。ネタの終わり方もいい。ただ、タイムリープ設定なんで、最初にもっとしつこく笑えるネタ入れて、それが延々とタイムリープなら最高なんですけど。コントネタ頭なのか、下手したらキングオブコントこれからも出続けそう。

 

3.ハナコ/犬の声

はい来ました。ワタナベエンターテインメントの結成4年目。秋山(飼い主)、岡部(犬)、菊田(友人)の3人。初めてみましたけど、設定最高やし、そもそもうめぇし、めちゃくちゃ笑いました。もう犬の岡部がうまい。人間っぽいセリフの選択、絶妙さもさることながら、犬としての動き声の強弱つけた出し方もうまい。秋山の犬のいなし方もめちゃくちゃリアル。いらないと言われてた菊田のジャーキーあげる際のセリフもうまい。これ一回でも犬飼ったことあるやつ全員笑うやろ。すげぇのがいるわ。

あと、6人目の審査員としても注目している浜ちゃんのハナココント終わりの一言なんですけど「いいんじゃないの〜」はもう90点オーバーの一言でしょう。「お前らアホやろ」が

 

4.さらば青春の光/鼓舞する人

これも笑ったなぁ。めちゃくちゃ好き。ホワイトボードあったらピラミッド書いて、森田の「お前らここ」って、もうすぐにでもやりたい。同じネタを何回も繰り返しておもしろいってすごい。さらばは最初の設定が最高で、いつも後半の展開からのオチがシュンとしちゃうんですよね。今回やとどうですかね。あのピラミッドおじさんが最後までもっとテンション高いままで、やっぱり入ってきたらピラミッド書き続ける展開が観たかったなぁ。あのおじさんがピラミッドの下って言われてるのを知りながら、またハイテンションで入ってきて泣きながらピラミッド書いて泣き叫ぶ感じの。

今年が最後の出場とか言ってますけど、やめてくれー。誰も責めないので、来年も出てください。ほんとお願いします。

 

5.だーりんず/お会計

だーりんずね。さすがベテランやし、年相応のキャラを演じていてうまい。こんな俳優おるがな。といか、俳優やったほうがいいやろ。ただこのお会計まとめて払おうとしたら安かったってネタなんですけど、ハライチのラジオでまんま岩井さんがエピソードトークで話してたネタやったなぁ。やはりオチが弱いなぁ。

 

6.チョコレートプラネット/教えろ

これは今日の1・2を争うおもろネタでした。めちゃくちゃ笑ったし、ネタの構成が完璧。無視なのか聞こえていないのかわからないまま監禁された松尾がひたすら質問を叫んで、延々と質問を続ける構成。これ永遠と叫ぶ松尾もすごいけど、白眉は犯人長田の台詞回し。どもるところとか、言い直しとか、ハッハッハという笑い声の差し込むタイミング。完璧すぎる。あと「匂いは知らないわ」っていう壁を挟んだコミュニケーションの欠点を笑いにしてる点もすごい。後半の、頭の装置で松尾がセルフ拷問しだすところもしっかりおもしろいし。ラストの第三者が出てくる展開もオチにつなげるのに悪くないし。何回見てもおもろいやつ。

 

7.GAG/友達のバイト先

去年がひどかっただけに、なんで今年も決勝に出てきてんねんと思ったんですけど、後半の2人のやり取りに対する福井によるツッコミ展開が素晴らしかったですね。前半からやりゃええのに。前半はGAGの悪いところというか、なんやねんこれという時間が長い。よくGAGが入れがちなんですけど、最初の設定の説明なんか抜いたらええのに。もっと後半のような2人ボケ+福井ツッコミの構成で、ネタのボケとかツッコミの中で設定がわかるように構成すればええのに。しかし、GAGで初めて笑いました。

ただ浜ちゃんも「後半まくりましたね〜」って褒めてたのに、採点後の電卓のボケがクソすぎて最悪でしたね。

 

8.わらふぢなるお/ザ・クエスチョンマン

これね、好きです。口笛なるおの腹たつ感じと、店長のツッコミ具合ね。これ実際にやられると相当ムカつくんですけど、ムカつく具合をうまく観客に逃さず、ツッコミで受け切ってるし、「これ店長の背中ですか」あたりの質問が絶妙。これ漫才でもできそうに見えて、コント的な設定がないと成立しないんですよね。唯一なんやこれと思ったのは、オチの暗転ピンスポ。あんなのいるか?間も悪いし。最後は「今日でクビです」からの「この店をですか?」「この店をだよ」「この店というのは今僕がたっている〜」と永遠とやり取りは続く中で暗転とかでもよかったような。

 

9.ロビンフッド/息子の嫁

このネタすごいおもしろかったんですけど、二人ともベテランてこともあって、めちゃくちゃうまいし。ただこれ、漫才ネタですね。干支で話すあたりとか、言葉遊びで十分おもしろいし。年齢めちゃくちゃな感じも、リアリティないのが逆によかったですし。漫才でみたいなぁ。

 

10.ザ・ギース/物の記憶

ま、ザ・ギースはおもろいからぁな。サイコメトラーエイジ設定。しっかりおもしろい。ただ、しっかりおもしろいだけやなぁ。そんな能力あるやつを犯人である警官が呼ぶっていう設定とかもひとつよくわからんし、オチも正直好きではないです。三村がいってたとおり、犯人は警官でないほうがいい。別にコントにドラマは求めてない。なかなか売れませんねぇ。

 

ということで、ここで10組終了。

決勝3組なんですけど、やはりさらば青春のひかりは2回目見たかったなぁ。

 

決勝1組目.ハナコ/青春の追いかけっこ

いや、もうオチの「女むずぅ」で優勝決定。すごいわ。めちゃくちゃおもしろい。最初のセリフや二人の淡い青春の間から始まるやりとり。演技が上手い。花子のすごいところはコントでの動き。追いかける時のランニングマンの立ち位置は、真横でなくちょっと斜めにしてるところとか、本当にうまい。テレビでは、表情を捉える演者の正面カメラワークでしたが、舞台正面の定点の方が二人の動きがしっかり見れておもろかったと思う。さらに、菊田が出てくるタイミングもいい。

いやー、走って追いかけて、誰かわからん奴が出てきて、また追いかけて、追いついて、キスして終わるコントてなんやねん。

誰も傷つかないし、誰を下げるでもないし、変な下ネタでもない。そんでもってしっかりおもしろい。

女性の気持ち訳わからんわ!って今までに一回でも思ったことある奴は全員笑うやろ。

間違いなくハナコは売れるわ。

 

決勝2組目.わらふぢなるお/超能力

おもしろいんですけど、おもしろいだけやなぁ。ケンカシチュエーションから、相手の超能力に付き合う流れになるか?ってどうでもいい設定も気になるし。こういうコントは3人の方が面白いやろなぁ。かけられてる側がつっこむってのがそもそも無理ある。終盤の超能力たたみかけるとこは、ハマってればめちゃくちゃ跳ねるネタやと思うんやけどなぁ。でもわらふぢなるおはおもろかった。

 

決勝3組目.チョコレートプラネット/大工

これね。客席静まり返っとったがな。ハナコの優勝が冒頭で判明したネタでしたね。ロッチ現象ですね。

 

ということで、ハナコの優勝で終わったキングオブコント2018。ハナコに出会えた最高の大会でした。

 

ハナコの今後が楽しみ。

 

(お笑い)M-1グランプリ2017感想

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出典:News about M1グランプリ on Twitter

 

M-1グランプリ2017

各コンビの気持ちが漫才にのっかって、緊張感までビシビシ伝わってくるこの感じ。

M-1ですねぇ。M-1は雨降っても終わらないのがいいですよね(©️とろサーモン)。

てなことで、M-1の余韻に浸りながら各コンビ振り返ろうかと。

 
1組目 ゆにばーす

ファーストラウンドの漫才で、一番好き。それくらい、ゆにばーすは凄かったし上手かった。敗因は順番だけでなく、認知度の低さも大きい。認知度低いコンビが一番手はエグい。はらちゃんと川瀬名人のキャラをつかむまで審査員も警戒する。それなのにしっかりウケたゆにばーすはすごかった。

あまりにウケてたから松っちゃんも「客がいいのか、ネタが受けてるのか」とコメントするくらい、会場には客笑いの「笑い圧」が発生してたんでしょう。

蛇足ですが、前座として客席を温めた、レイザーラモンくまだまさしバイク川崎バイクの功績も非常に大きい。

 

それにしても、川瀬名人のツッコミはいい。ツッコミMVPあげるとしたら、とろサーモン村田か川瀬名人か。M-1優勝したら引退するって公言するだけあるくらい、M-1漫才の巧者。自分たちの漫才がどう見られてかがわかってる。それを象徴するのが、最初の自己紹介の中でのシバキツッコミ。昨年、上沼恵美子がカミナリのシバキ漫才に不快感を示したのはあまりにも有名な話。そんな上沼恵美子が今年も審査員。男女コンビとして、ボケの女の子へのシバキツッコミは、強さ次第で一発「上沼アウト」が入る可能性がある。上沼の「女の子そんな叩いたらあかんわ」とコメントする姿は容易に想像できる。そこで見せたのが、川瀬名人の寸止めツッコミ。頭を叩くモーションはみせたが多分触れた程度に済ませていた。川瀬名人痺れるぜ。そのあと、普通に叩くこともあったけど、漫才のテンションが上がっている中なので気にならない。よしもとを「弊社」というセンスや、この大会での1番のパンチラインだと感じた「どんな戦争も嫌じゃ!」というツッコミ。強いワードやなぁ。漫才の構成も1階フリがずっと効いてて、素晴らしかった。オチツッコミ後にキュッと漫才をシメる何かがあっても良かったかなぁ。

来年は、はらちゃんの露出も増えるやろうから「イェーイ」も浸透して、ダダ滑りしていた敗退時の「遺〜影」ももう少しウケるやろう。来年は優勝かもな。

 

2組目 カミナリ

前述したゆにばーす後のシバキ漫才なので、上沼評が的を得ていました。シバキツッコミで笑いが起こってない。ネタは面白いけど、なんとなくハマってない。昨年とフォーマットは変えてましたが、あのシバキ漫才は、前の構成の方がシバキと笑いがリンクしてたかなぁ。あのシバキはボケが全く言うことを聞かないタイプやから面白いからなぁ。敗退コメントの撫でツッコミは笑えた。まだまだ楽しみなコンビ。

 

3組目 とろサーモン

とろサーモンはずっとみてきてますが、ようやく熟しましたね。すかし漫才、ボイパネタを経て、久保田のふてくされ感に村田の間のいいツッコミというスタイル。上手さがすごい。ネタはそんなに変えてない中でも、間違いなく昨年よりも面白い。久保田の変人キャラがしっかり確立され、村田のツッコみもめちゃくちゃ上手くなってる。ツッコミ時の声量や、久保田をシバく強さも変えたりしてちゃんとM-1用になってる。温泉女将ネタも今まで見た中で一番の面白さ。上がるべくして上がりましたね。

 

4組目 スーパーマラドーナ

うまいし、テンポいいし、面白いが、昨年のような爆発的な面白さがあったかというと、なんとも。まず、合コンネタに「オネエ」がいたというフリがM-1向きではない。なんでこんな入りにしたんかなぁ。保毛尾田保毛男が叩かれまくった最近の流れで、オネエがいたからおもしろかったしって導入はなぁ。ただ、合コンシーンの細かいネタはどれも面白くて、乾杯のくだりとか最高に笑ったんやけど、やはりフリが効くわけでもなく、最後までオネエいるか?ってなりました。ただ、面白かった。

 

5組目 かまいたち

面白いなぁ。テンポと細かいネタの挟み込みという、最近の賞レース向け漫才の中ではトップ級の漫才。巨人師匠はこれ系のネタにやたら点数つける傾向にある。「卍」とか、かまいたちっぽさも入ってて盛り上がりもよくて、かまいたちはほんとすごい。ただ、悪いとこないけど、一番おもしろかったかと聞かれると、、、そうでもない。そんな感じやなぁ。

 

6組目 マヂカルラブリー

マヂカルラブリーは去年の敗者復活戦ネタが大好きなんですけど、今回は全然M-1にハマってませんでしたね。というか、ツッコミ村上の良さが全然出てませんでした。野田クリスタルの奇行にタイミングよくツッコミ続けるフォーマットなのに。M-1決勝で暴れる野田への好奇心が勝ってたのか、間とかが全然良くなかった。まさかこの舞台でも、いつもの野田さん見せてくれるんですか?という「野田好き」感が出すぎて、ツッコみ弱かったなぁ。ただ、野田のボケ展開も弱くて、席に座るくだりは3回目くらいまで腹痛かったけど(大好き)、天丼続けるなら立ち見とか挟まず座るくだりやり続けるとか、舞台に視点変えるとかせんと。ハマれば跳ねると思うんやけどなぁ。来年まで刀磨いといてほしいな。

 

7組目 さや香

ルーキーらしい、テンション漫才。とてもいい。こやつらは売れる。テレビ向き。ガツガツしてるけど、悪いところも、ほとんどない。伸びしろしか感じない。今後が一番楽しみ。ほんといい。

 

8組目 ミキ

まさかのミキがここに来てやりましたね。順番も一番いいポジション。テンションもマックスの掛け合い漫才。動きと話芸で、細かいネタも挟み込みまくって、無知系のネタでわかりやすさもあって、完璧。漫才ってこれ。最高峰ですね。伯父の上岡龍太郎も感動したやろなぁ。言うことなさ過ぎて、感動。印象にも残ったし、言うことないなぁ。

 

9組目 和牛

ミキで感動してる間もないままに、和牛がやりましたね。もうめちゃくちゃオモロイ。9組目というくじ運も最高。Wikipediaによると、ネタは水田主導で二人で考えてるらしいけど、構成作家入れてるんちゃうかと思うレベル。大きいフリの中にも細かいボケが散らばらめられてて、その後のオチの流れも面白くて素晴らしい。大フリ大オチの構成は、麒麟がルーキー時代にM-1決勝でやった漫才を思い出させる。しかし、グラフのくだりは笑ったなぁ。水田二役の構成もすごいし、漫才というより、和牛劇場を見た感じ。二人で作り出せる世界観を超えてる。すごい。

 

10組目 ジャルジャル

漫才というか、ジャルジャル漫才ですね。スタンドマイク1本を前に、二人で言葉を使ってどう遊ぶか。ジャルジャルは毎回新しいし、面白いし作り上げてくる。出来上がってる。とろサーモンみたいなの久保田の調子によっておもしろさが変わるアドリブ要素満載の掛け合い漫才の対極にあるから、いつみてもおもしろい。去年のネタの方が好きやけど。ただ変わり種やなぁ。順番最後はかわいそうすぎる。パンクやった。漫才よりも、採点後の福徳の悔し涙にM-1を見た。こいつらこれに人生かけてるんやもんな。泣ける。

  

ファイナルラウンド 

とろサーモン

やばいネタ持ってきたかと思った。おいもやさんは「陰毛」のくだりをしつこくやるパターンがあるから、こいつらやりおった!と思いましたが、さらっとしてたし、今までで一番おもしろかった。二人とも今日はキマってるなぁ。

 

ミキ

 1本目が強すぎて、2本目のネタはちょっとわかりにくさもあり、これがミキの本来の姿という感じか。

 

和牛

和牛がやりたいネタ持ってきてましたな。水田の嫌みいいまくるネタは、全然M-1向きちゃうのに、急にロックみせてくるやん。ま、これが和牛漫才の原点で、真骨頂かもしれんけど、優勝ネタではなかったなぁ。あほやなぁ。

 

ということで、優勝はとろサーモン

漫才は一番うまかったし納得です。

 

しかし、敗者復活の天竺鼠はおもしろかったなぁ。あと、ランジャタイが1番目という状況も笑えたし、ネタも緊張してたんかひどくて笑った。ランジャタイも上沼恵美子にははまらんやろなぁ。笑

 

ゆにばーすがすごくて、ジャルジャルに感動して、とろサーモンの悲願に泣いた夜でした。

 

(お笑い)キングオブコント2017/素人総評・にゃんこスターの衝撃

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出典:キングオブコント2017

 

Cygamesプレゼンツ

キングオブコント2017

年末が近づいてきたと感じさせる風物詩的イベント。お笑い好きのための楽しいお祭り「キングオブコント2017」。

松ちゃん、さまぁ〜ずバナナマンの審査体制になってから、落ち着いたいい大会になってます。

2,477組から勝ち上がった今回の決勝進出者は10組。コンビ名さえ聞いたこともない出場者が多い今回。だれが何を起こすかわからない、そういう大会の方が楽しみでいいですよね。時代は常に新しいスターを求めている。

上からエントリー順だそう。

にゃんこスター(フリー)
GAG少年楽団よしもとクリエイティブ・エージェンシー
アンガールズワタナベエンターテインメント
わらふぢなるおサンミュージックプロダクション
ゾフィー(フリー)
パーパーマセキ芸能社
ジャングルポケットよしもとクリエイティブ・エージェンシー
さらば青春の光(ザ・森東)
・アキナ(よしもとクリエイティブ・エージェンシー
かまいたちよしもとクリエイティブ・エージェンシー

【エントリー番号順】

 出典:キングオブコント2017

 

はい。ということで、見ました。

録画でも2回みました。ある組はその後何回も見返しています。いやぁ、楽しかったなぁ〜。

とりあえずネタ順にコメントしていこうかと。

 

1組目:わらふぢなるお

コールセンターネタ。漫才でもできそうなネタでしたね。身構えている視聴者にもちょうどよいスタートネタかと。オーソドックスで。ただ、ラストオチの選択はなんとも言えない。あれで、ネタの方向性がぶれたような。とにかく変なコールセンターの人を描くか、距離が遠いと思っていた二人の関係性が実は近かったというホラー方向にするか。後者だと難易度も高くて、笑いがぶれますからね。演者評としては、ボケのふぢわらさん(ぢにする意味よ)はコントよりも、採点待ちのときの浜ちゃんとのやりとりが素晴らしかった。今大会No.1でしたね。ある程度言うことを決めていたとは思うが、レジェンド浜ちゃんに物怖じせずボケてた。アナウンサーが採点ルールを説明した後の「ちょっと何言ってるかわからない」ってのは、サンドイッチマンにルーツを感じるナイスボケ。堂々としてたし、浜ちゃんからナチュラルなツッコミをもらえていたのは素晴らしい。ツッコミ側の人は、コント中もうちょっと振り切ってツッコミするか、淡々とツッコむか、ある程度方向性は決めた方がいいかなとは思いました。

 

2組目:ジャングルポケット

うまい。設定も、演者もうまい。さすがです。設定に引き込む空気感の作り方は一番上手かも。やっぱり斎藤さんの声の張り方、顔芸がいい。単純におもしろい。ネタもいいんですけど、気になるところもあったりはします。商談で急いでいる設定ならカバンもたせた方がいい。商談で上に行くエレベーターなら、1階設定の可能性が高いが、エレベーターを呼ぶボタンが上下ついていて気になった。さらに1階なら、もっといろんな人くるやろうと思ったり。こんなシチュエーションコントなら、ホテルの高層階から降りるシーンとかの方がおもしろいような。あと、兄妹設定はあまり面白みが弱いので変えたほうがいい。もっと続きが気になるようななんかね。ま、思いつきませんな。松ちゃんは「エレーベーターの開け閉めタイミングが少しずれてたかも」と。うむ。やはり、笑いは間が命ですね。

 

3組目:かまいたち

一番笑った。寝る前に思い出し笑いするくらいおもしろい。この日一番面白かったコントでしたね。特に覗きがバレているかものくだりが絶品。かまいたち得意の「般若」ワードからの般若タトゥーネタは、ゴールデンタイムでこれはあかんやろと思ったけど、後のスタンガンにめちゃくちゃ効いててスゲェ感心。笑ったなぁ。会場もめちゃくちゃウケてたし。浜ちゃんとのやりとりでは、大会にかけてる感がビシビシすごすぎて、もうちょっとリラックスしてくれよと思いました。しかし、おもしろかったなぁ。これは確かに1番です。

 

4組目:アンガールズ

この二人出なくていい。浅草の老漫才師かのような名人芸。空気感を作るのがうますぎる。細長身という唯一無二のキャラが出来上がっているから二人が出てきた瞬間に世界観が伝わる。出てきただけで空気作れるってすごいこと。賞レースで優勝するネタではないけど、ニヤニヤ面白いし、ゆるゆるっと見たい。安定しすぎ。ファイナルのコメントで「単独ライブのチケットが売れなくて」と言ってたから、それがすべてやったんでしょうね。来年は出なくて良い!

 

5組目:パーパー

このコンビ、男が圧倒的にいい。ほしのディスコさんって名前なんですね。声が綺麗だし、しかめ顔のしゃべり芸が抜群にいい。語り方もうまいし。このコンビが売れるには、女の子やろうなぁ。演じ方に意図がないというか、わざとっぽい棒読みもまだまだ修正の余地がある。浜ちゃんに緊張したかと聞かれて「微妙」と答えるところも全然ダメ。ひょうひょうとやるだけはよくない。本気のほしのディスコについて行くべし!頑張れ。面白かった。

 

6組目:さらば青春の光

 ま、そらおもしろい。居酒屋シチュエーション。日常の中で発見するありそうな発見。足りないものがあるとするとネタの選び方か。このネタも面白いけど、賞レースで勝つためのネタはなにか一つ大笑いが必要。決勝にもってくるネタをしっかり選べばちゃんと優勝できると思う。キングになるところは見てみたいし。ネタ中、東さんの頭にキラキラしたものがついてて気になったなぁ。優勝してもバカ売れはしなさそうやけど。

 

7組目:にゃんこスター

いやいや、すごいのが来た。紹介VTRからのちょっと怪しい感じですでにワクワクさせられてしまっていたんですけど、もう期待値を大幅に超えられた。すごいものを見たというザワザワがしばらくおさまらなかった。というか、いまだに残っているかも。スーパー3助が「おいらは縄跳び大好き少年だよ〜」って登場してきて、こいつら大丈夫か?からの大塚愛さくらんぼ」ではじめるめちゃくちゃうまい縄跳び。うまいなぁと思ってたら3助が「上手だね〜」謎のテンションで実況とツッコミをはじめる。サビダンスでのツッコミ、伝説の縄跳び、からの衝撃の自己紹介で、二人一緒に手を振る。これ、説明できひんな。なんというか、三村さんの審査コメントが全てを表現していた。「いや、コントに決まりなんてないし、、、家帰ってもう一回見たいもん」。そう、ルールは、4分という時間制限と、テレビで流せるネタで、笑わせられればなにやってもいい。公式の審査基準もこうである。

審査基準

とにかくおもしろいコント芸

このにゃんこスターまで、コントの設定とかリアリティとか、説得力が弱いとか、細かく書いてましたが、この二人の世界観にはそんな野暮なことはいっさい必要ない。ここまでの細かく凝った設定や境遇、キャラなどでがんばってきたコンビたちをただただフリに使ってきたかのような壊し芸。浜ちゃんも淡々と点数説明を始めるアナウンサーを止めて「まてまて、審査員に衝撃が走ってるねん」と言わせるくらい。ずっと続いてた大会独特の緊張感をうまく壊した。このネタ、適当にやっているような二人にみえるけど、相当練り上げられていると思う。スーパー3助のツッコミの張り方、動き方もうまい。あのなんとも言えないテンション、動きが下手だと全然ダメ。そんな踊り待ってないのに、待ってたかもと思わせる雰囲気。「おいら」「僕」「オレ」と一人称を微妙に使い変えてるし。かなりの妙手。そして、アンゴラ村長の踊りのキレの良さと、かわいさをたもちながら表現する憎たらしい顔芸。選曲もさくらんぼ使うあたりのセンスの良さ。さらにあの曲使って「もう一回」をスルーしてたのもすばらしい。二人ともルックスがよく、メチャクチャ売れそう。スーパー3助はサカナクションのボーカルみたいやし、アンゴラ村長のちょうどいいブサカワ感。

浜ちゃんが1位になった瞬間に二人の頭を叩くシーンがあって、そこがものすごい感動的。スーパー3助が直接叩かれたくて帽子を取ろうとするも間に合わないあたりも、笑いへの愛を感じる。浜ちゃんは、この後も何回もにゃんこスターの名前をコメントに出していて、相当にこの二人が生み出した空気感を認めたんだと思う。あ〜衝撃すぎる。

 

8組目:アキナ

順番が悪い。ホラーというかサイコ的笑いか。コント尺でやるネタではないなぁ。黒沢清監督の映画のように、奇妙なセリフのやりとりがおもしろいが。順番も悪いんですけど、これ決勝で点を取りに行くネタではない。単独ライブの3個目とかで、さらっとやるようなネタな気が。あと、SEが長すぎるし、暗転する時間も長い。もっと音も編集して、構成しないと。ただ、うちの妻は大好きなネタだったようです。一番好きだったようです。黒沢清映画好きやからなぁ。ま、会場がまだにゃんこスターに引っ張られすぎてたんでしょうね。浜ちゃんもアキナがでてきてるのに「にゃんこスターが1位ってすごいなぁ」ってさすがにかわいそうw 

 

 9組目:GAG少年楽団

関西にいたころからオールザッツ漫才とかでたまに見てましたけど、一回もおもしろいと思ったことがなかったんですよね。ただ、すごい頑張っている感があったから、今回の決勝に残ったと聞いて、ものすごく楽しみにしてました。しかし、全然変わってなかった。ちょっと、なにしてんねんと思った。相変わらず設定が甘いし、脚本も甘いし、ツッコミも弱い。もっともっともっと詰めた方がいい。今回のネタで言うと、全く現実的でない「50後半までずっと続けてる幼馴染との三角関係」という設定からきつい。さらに、その3人が社会的に成功しているって、そんなわけないやろ。あと、社会的に成功しているのにプレハブ小屋に集まるという世界観。全然ダメすぎる。さらに、50代後半の演技ではない。たぶんこの年齢だとこんなこと言うやろなぁという想像でセリフも考えているから、リアリティーもまったくない。コントにリアリティーは必要ないけど、この世界観には必須。この設定をやるなら、30代とか自分たちの年齢にあった年代にして、セリフももっとリアリティーにしてやるべき。いつも思うけど、演技もたいしてうまくないからこの人たち等身大の設定でコントした方がいいのに。最下位は妥当かと。

 

10組目:ゾフィー

ふたりともめちゃくちゃ声が出ていてうまかった。めっちゃライブ慣れしてるんやろうなぁ。やってる感がでてる。もっと他のネタも見てみたい。が、しかし、、、この二人の敗因は「ネタ選び」。それだけ。日曜日の20時台の地上波で、お母さんを「メシ」呼ばわりするネタはいかん。センスがなさすぎる。いや、おもしろかったんですけど、ここでやるネタではない。ほんとダメダメ。その空気が読めないと。現場で鍛えあげたがゆえのテレビ慣れしてないところがここに現れるか。このネタに高い点を上げると、審査員も同調したことになるし、点数はあげにくい。うちの妻も怒ってた。芸人って1度嫌われたところから好きになってもらうのって、めちゃくちゃ大変やのに。三村さんが言ってたけど「お母さんはメシじゃないんで」。それにつきる。

 

ファイナルステージ

 

ファイナル1組目:アンガールズ

やっぱり面白い。優勝狙いの、気合入ってるネタだったと思う。田中さんが10年間ストーカーしてそうと思える雰囲気の出し方もうまい。「法の中で暴れてるだけ〜」「こんなやつがいたんだよ〜」というすばらしいパンチラインもでた。ラストのオチだけで100点あげてもいいくらい。楽しい二人やで。すばらしいわ。

 

ファイナル2組目:ジャングルポケット

ちょっと2本目のネタは弱い。1本目が良すぎた。設定やキャラが甘い。設定練るならちゃんとやらないと。捕まってる斎藤さんが縛られてないのもよくわからんし、「殺される空気よりもロッカーに叩きつけられるのが嫌」っていうのも現実味がない。ここでの現実味の必要性って斎藤さんのツッコミに説得力を持たせるために超重要。3回目で「やめてぇ〜」ってのも早かった気もする。おたけが音で反応する設定なのかどうなのかも曖昧になって、よくわからんかったし。ま、そんなこと言っておきながら笑ったし、やっぱりおもしろかった。

 

ファイナル3組目:さらば青春の光

バナナマンが言ってたけど、設定が素晴らしすぎる。ピカイチ。その設定のおもしろさを説明する前に、観ている観客側にも「あれ?これってあれじゃね?」って気付かせるツッコミとタイミングと、間もバッチリ。森田さんの幸が薄そうな警備員感も100点。ただ、素晴らしすぎる冒頭からの展開が弱いから爆笑も起き難い。劇団員設定も、このバイトと相反するような気もしますね。「幸せではないですよ〜」って展開に持っていくのではなく、「いやいや幸せですよ、僕にとっての幸せって、帰った時に一人で飲む缶ビールなんですよ」とかにしておいて「幸せってなんだとおもいますか」みたいなやりとりの方向性が変わるっていく展開もありかと。そのパワースポットにきた東さんも何かバックボーンがあったみたいな設定にして、楽しい幸せコントorカオスにして終わるとか。ワードセンスがそうとう要求されますが。しかし、すごい設定に気づいたなぁ。面白いコントやなぁ。

 

ファイナル4組目:かまいたち

MサイズとXSサイズの間違いだけが気になるくらいで、もうずっと面白かった。山内さんのセリフ使いが優勝を感じさせた。「ウェットスーツの面積減らしたいだけじゃない」「目処が立ってんねん」パンチラインもたくさん。ラストのパンツ脱げるんちゃうかっていう心配と、叩きつけすぎやろっていうラスト落ち前がちょっといまいちでしたね。オチまでの足だけになるくだりももうひとつセリフ遊びがほしかったですね。ツッコミとボケが1本目と2本目で交代するあたり、二人のお笑い巧者っぷりがあらわれまくってて、今大会のチャンピオンにふさわしかったと思います。

 

ファイナル5組目:にゃんこスター

もう、1本目のあとからずっと待ってましたよ。2本目になにをやるのか。その期待感がもうはんぱない。それだけ、この日の空気をもっていっている。そんな中で、また全く同じ構成のネタ。「またやるんかい!」とテレビの前の皆さんは、間違いなく心の中でツッコミをしたと思う。「もう一回観たい」といった三村マインドのリクエストに答えるように、フラフープバージョンでやっちゃう感じ。もう、待ってましたという感じで笑えたんですが、縄跳びに比べるとフラフープ芸のクオリティがちょっと弱かったなぁ。アンゴラ村長さんも言ってましたね。苦手やと。あと、1本目でネタバレしてるから、「あ、このフラフープの神様の裏ににゃんこスターの絵があるんやろうな」と予想がついてしまう。それでも、ラストの「にゃんこスターでした〜」は、Eテレやアニメのエンディングのような、いつも同じものが見られる安心感と多幸感があり、全てをアリにしてしまう。あのラストのずるさは、どんなネタであってもほっこりとした空気感で終えられる最強の武器でもある。これ、最後みんなで一緒に言ってくださいね!っていうお笑いライブではありえなかったコール&レスポンスが実現しそうですね。てか、やってほしいし、ライブ見に行っていいたい!!観客「あ、あ、あ、ネタ終わりそう!ネタ終わりそう!ネタ終わりそう!」スーパー3助「僕たちのコンビ名は〜 せ〜の」

観客全員「にゃんこスターでした〜〜〜〜〜〜!!!」(手を振る)あ〜想像するだけで幸せ。浜ちゃんとのやりとりで空気が読めないアンゴラ村長が怖かったけど。

 

ということで、優勝はかまいたち。準優勝は独自の道を作って走りきったにゃんこスター。最高のキングオブコントでしたね。かまいたちおめでとう!!!ただ、にゃんこスターの回でしたね。

 

にゃんこスターの1本目を今週だけで30回は観たなぁ。それぐらいはまっている。

 

100点