炙るあざとさ 炙らない正直さ

刺身とか映画とかあれとかそれ

(86)きみの鳥はうたえる/心地よさと不快さのはざまにある青春群像


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(C)HAKODATE CINEMA IRIS

 

きみの鳥はうたえる

とてもいまっぽくて、雰囲気のいい映画でした。観てよかった。

「いまっぽい」ってのが人間模様をさすのか、フリーターというか、何者でもない若者のゆったりした生活模様がいまっぽいのかはなんともいえないのですが(両方かも)、なんとなく「いまっぽい」映画。

昔(といっても今60代の親世代とか)もこんな人たちはいたんだろうとは思うけど、映画にはなってないやろうなぁ。

 

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(C)HAKODATE CINEMA IRIS

 

なんというか、不真面目で、自由で、働くことに対する意欲も薄い。けど、なんとなくの心のつながりは大切にするというか、自分の欲望に正直というか。とくに憧れはいだかないんやけど、なんかいいなぁと思える空気感がこの映画の中に生まれている。

 

20代の半ばに弟と二人で4年くらい住んでたことがあって、よく飲みにいったりもして、この映画のなんともない二人の生活とかもすごいシンクロして、いろいろ沁みた。

 

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C)HAKODATE CINEMA IRIS

この映画で初めて観たんですが、石橋静河さんすごいいい。美人すぎない美人で、笑顔とか体型とか声含めて、いい。映画の中では冷静に考えるとこいつが一番ひどい女やないか、ってとこもあるんですが、どうでもいいっすね。

 

あと、音楽がすごいよかった。不協和音というか、はずしたリズムだとか、ちょっとした違和感を感じさせるとこも音楽の妙だったと思う。

 

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C)HAKODATE CINEMA IRIS

どうでもいいんですけど、新宿の武蔵野館に情報なんもなしで観に行ったんで、着てた服が、大好きなラッパーが多く所属する「Summit」のロゴがどんと書いてあるTシャツだったんです。(普通にかっこいいからよく着てる)で、観てたらクラブシーンあるし、OMSB出てくるし、エンドロールに協力 Summitって出てくるしで、「熱狂的なSummitファンが、クラブシーンに出てくるOMSBをSummitTシャツ着て観に来た」みたいな感じがしてすげぇ恥ずかしかった。ほんま恥ずかしかった。

 

というわけで、出てくる俳優みんな最高なんですが、萩原聖人のおやじ店長っぷりのかっこつけてない感じが一番最高でした。まじかっこいいわ。

柄本佑の髪型含めて、観て損なし。

 

点数:87点