炙るあざとさ 炙らない正直さ

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(58)この世界の片隅に


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出典:この世界の片隅に : フォトギャラリー 画像(7) - 映画.com

 

この世界の片隅に

大相撲の稀勢の里に一喜一憂して、逃げ恥のガッキーでキュンキュンして、うまい飯をいかに安く失敗しないように食べログとにらめっこして、当たり前のように生活できる幸せを、改めて実感できる本当にめちゃくちゃいい映画です。


昭和19年、広島・呉市に嫁いだすずの日常を描いた物語。もちろん戦時中のお話。しかし、これは戦争映画というより、主人公のすずが生きていた時代に、「たまたま」戦争があっただけ。そこに巻き込まれたすず視点での日常。

当たり前の日常に入り込んでくる非日常。当たり前ってなんだ。よかったねってなんだ。何がいったい普通で普通じゃないのか。いや、日常ってなんなんだ。

この世界の片隅ですずは好きな絵を描いて幸せに生きていたかっただけ。

つくづく物語は視点で左右されると感じた。呉に嫁いだすずさんの視点。

ちなみに、この話に続くかのように、昭和21年の広島・呉を舞台にした映画といえば「仁義なき戦い」。すずが楽しんだ闇市に、広能こと菅原文太がいたとおもうと、また味があっておもしろい。

このすずがまた間抜けな女の子なんですが、のん(能年玲奈)の声がこれまたはまり役で素晴らしいんですよ。

上映館数少ないんですが、ぜひぜひぜひぜひ観てほしい映画ですね。

 

点数:95点!!!