この10代っぽくてガールズグループっぽい女性13人をあなたはご存知だろうか。そう、まさしく10代の女性13人ではあるが、ガールズグループではない。正しくは、ガールズグループになるために勝ち抜いた13人である。日本のソニー・ミュージックと韓国のJYPが共同で行っているオーディションプログラム「Nizi Project(Niziプロ・虹プロ)」である。日テレを中心としたプラットフォーム(スッキリ・虹の架け橋)で放映され、Huluではフルパッケージ版で配信されている。1月から放映開始されているが、幸か不幸かコロナ禍おけるコンテンツゾンビたちが飢えを満たす最高の最新のエンターテイメント。大半は撮影済みで、同時並行の韓国編もコロナ封じ込めにほぼ成功していた韓国だったという運も持っていた。
そして、彼女たちだけでは語れないJ.Y.Parkの存在が、この企画を多大におもしろくし、心を揺さぶってくる。今日はこれについて書いてみようと思う。
BAD HOPとの共通点
音楽グループについて書くのは、HIP HOPグループのBAD HOP以来。
BAD HOPとNiziプロには共通点が多く、BAD HOPをフックにNiziプロを分析してみたい。
・個性際立つメンバーによる構成と組み合わせの妙によるケミストリー
それぞれラップの特徴が違い、見た目も全く違うBAD HOP。ダンスや歌唱力、スター性など一人として似通ったキャラクターがいないNiziっ娘。
BAD HOPは毎回全員でラップするわけでなく、曲ごとに1人・2人・3人・4人で組んでラップをするところがおもしろい。あいつとこいつの曲か!楽しみでしかない!というワクワクがある。VingoとBenjazzyの2018とか最高。
youtu.be全員でラップする曲は今の所KawasakiDriftしかない。その分曲も強い。
Niziプロも同じく、ミッションごとにJ.Y.Parkがチーム分けをして技術を争わせる。そこがまた面白い。各キャラクターがわかっていれば、チーム分けの時点である程度チームの出来が予想できる。ただそれを裏切ってくる。イマイチだと思っていた子が急に映える。組み合わせの妙があるのがNiziプロの面白さ。
韓国編2nd Missionのニナ・リリア・マユカ・アカリによるTWICEのDance the Night Awayは、マコ、ミイヒ、リマといったエース級がいないチームゆえにあまり期待していなかった。ただ、それを大きく裏切る出来。JYPのメイクチームによるスタイリングがハマりまくっているマユカ。「叫ぶ 遠くまで もっとHighに飛ばそう /高く 跳び上がり もっとhigher 飛ばそう」のラップの破壊力よ。是非ごらんください。
・ただただ上を目指すマインドがいつまでも色褪せない
BAD HOPの良さはラップで日本の経済を回してやるという意気込み。武道館→横浜アリーナ→・・・と、現状に満足せず、わかりやすい目標を掲げ続け、常にヘッズをわくわくさせてくれる。
そして、Niziプロのメンバーも同じく、上に飢えている。面白さは誰がデビューするか最後までわからないドキドキ感。1位だった子も11位になるのがNiziプロ。だから、常に本気なのが伝わる。
ただ、そうは言っても10代の女の子たち。不安定な精神力や、1位で満足したあとの気の緩みが、パフォーマンスに微かに現れたりする。素人ではわからない微かな変化を見極めるJ.Y.Parkの眼力、コメントが見ているファンを飽きさせない。
・ワールドトレンドを抑えたHIP HOP要素を取り入れた楽曲センス
BAD HOPが常に変化するHIP HOPのワールドトレンドを抑えているのは言うまでもないが、Niziプロに出てくる楽曲も世界のトップヒッツであるHIP HOPを取り入れまくっている。
JYPのTWICE、ITZY、2PMをはじめとした所属グループの曲にはほぼラップパートがあり、変化しやすいビートとそれに合わせたラップを取り入れ続けている。
ちなみに、JYPのみならず、K-POPそのものが、国内のみならず、アジア圏や世界を見据えた曲作りをしている。別事務所のBTSやBLACK PINKなんかは顕著な例。
日本のアイドルやアーティストがいつまでも国内でしか売れない曲を作るのは、日本のマーケットで十分売上が立つからだと言われている。別に悪いこととは思っていなかったが、それも今は昔。CDの時代は終わり、YouTubeや配信は世界向けに作らないと意味がない。
韓国の人口は、日本の半分の6000万人。国内マーケットでは物足りない韓国が、エンタメを外向けに作り続けていたのは必然であった。
いまや一つの指標になっているYouTubeの再生回数も、TWICEやBLACK PINK、BTSはほとんどの曲が億回数超え。日本のアイドルやアーティストはせいぜい2000万回レベルで、億超えは数えるほどである。数年売れ続けている米津玄師のLemonでさえせいぜい5.7億回。世界を相手にするととたんに弱くなるJ-POPという感じは否めないが、星野源なんかは、最近海外で売れようとしているのかトラップぽいビートにHIP HOP要素が強くなってきた。時代の流れなのかもしれないが、頑張ってほしい。
2020/06/22時点で3億回のTWICEのFANCY
2020/06/22時点で11億回のBLACK PINKのDDU-DU DDU-DU
という感じで、今世界で一番売れているHIP HOP要素を取り入れたK-POPに相乗りすべく、日本のソニー・ミュージックがうまく話を持ちかけ、世界に通用するガールズグループを作ろうとしているのがこのNijiプロなのである。
・J.Y.Parkが繰り出すパンチラインの数々
過程が結果を生み、態度が成果を生む。
見えない精神、心を見えるようにすることが芸術です。
皆さんがここで26位になっても、脱落したとしても、皆さんが特別ではないということではありません。1位になっても26位になっても同じように特別です。このオーディションはある特定の目的に合わせてそこに合う人を探すだけで、皆さんが特別かどうかとは全く関係ありません。1人1人が特別じゃなかったら生まれて来なかったはずです。
自分自身と戦って、毎日自分に勝てる人が夢を叶えられます。
解説は不要です。泣けるし、染みるぜ。
Niziプロデビュー予想
モモカがファイナルミッション前に脱落し、残るは12名。
12名のチームはやはり多すぎる。オリジナルのBaby I'm a Starもちょっとごちゃごちゃしすぎている。
理想は、12名全員を合格にして、BAD HOPのように毎回全員で歌うわけではなく、楽曲ごとに2〜4人のチームを組んで曲を出すという新しいガールズグループの形が見たい。
ただ、そうはいかないだろう。
今のところ堅いと思われるのは5人。
◎二重丸メンバー。
圧倒的安心感とリーダー性
マコ https://nizikake.niziproject.com/mako/
魅せる演出力、ダンスラインの美しさ
マヤ https://nizikake.niziproject.com/maya/
Theアイドル。八重歯あったほうがよかった。
ミイヒ https://nizikake.niziproject.com/miihi/
日に日に成長する華
リマ https://nizikake.niziproject.com/rima/
高音と見た目の華はNijiプロイチ
ニナ https://nizikake.niziproject.com/nina/
次いで、もしかしたらがあるかもの◯メンバーは2人。
リオ https://nizikake.niziproject.com/rio/
リク https://nizikake.niziproject.com/riku/
怪しいメンバーが残りの5人
アヤカ https://nizikake.niziproject.com/ayaka/
マユカ https://nizikake.niziproject.com/mayuka/
アカリ https://nizikake.niziproject.com/akari/
ユナ https://nizikake.niziproject.com/yuna/
リリア https://nizikake.niziproject.com/riria/
ユナは韓国に入ってからストレスなのか体重管理が全然できていない様子。リリアは逆に尻上がりに良くなってきて、スタイルもスッキリしてきて、オールマイティーにダンスも歌も上手い。アカリも後半になるにつれて上手くなって華が出てきた。マユカも同様。アヤカはビジュアルが良いが、それがどこまで評価されるかがポイント。
◎と◯で7人というのも見続けてきたファンとしては悲しい。
TWICEと同じく9人なら、、、、選べない。
微かに期待しているのは、10人合格で2チームでのデビュー。
カッコいいチーム
BLACK PINKのような大人のかっこよさとダンスの激しさで勝負
マコ/マヤ/リマ/リク
かわいいチーム
TWICE的なフォーメーションダンスでわちゃわちゃ可愛い6人ユニット
ミイヒ/リマ/ニナ/アヤカ/アカリ/マユカ
J.Y.Parkさん!いかがでしょうか!!
ただ、以下の8人説が堅そう。
マコ/マヤ/リマ/リク/リオ/ミイヒ/ニナ/アヤカ
強い8人。。。
しかし、ここでもう一度J.Y.Park氏の名言を載せておこう。
皆さんがここで26位になっても、脱落したとしても、皆さんが特別ではないということではありません。1位になっても26位になっても同じように特別です。このオーディションはある特定の目的に合わせてそこに合う人を探すだけで、皆さんが特別かどうかとは全く関係ありません。1人1人が特別じゃなかったら生まれて来なかったはずです。
6/26が楽しみで仕方がないぜ。
2020/06/24追記
いろいろ考えたが、J.Y.Parkの「世界に通用するガールズグループを作る」というコンセプトを踏まえると、
・現在、韓国初のアーティストで世界的なグループといえばBTSとBLACK PINK。両方とも他事務所。この2組が売れている要素は、上述したようにHIP HOP要素を強く含むクールなイメージ。
・TWICEも世界的とはいえ、アジア圏に特化して強いグループ。BTSとBLACK PINKに負けないアメリカ・欧米圏でのヒットを狙えるグループをJYP誕生を狙っているのなら、少人数かつカッコイイよりのグループを作るかもという思いが強くなってきた。
(いや、しかし、ITZYがそうかもしれないなー。)
・これは音楽ビジネスである。
上記を踏まえ、最終予想は以下に。
デビュー人数 6人
マコ/マヤ/リマ/リク/リオ/ニナ
ミイヒ、アヤカ、マユカ、アカリはコンセプトに合わないという判断になるのではないか。
ということで、最終予想じゃ!どや!