M-1グランプリ2018
M-1グランプリ。今年も終わりましたね。楽しませていただきました。
とりあえず、最初に消化しておきますが、終わった後の審査うんぬんでもめてはりますね。
姿勢の違いかな。
「見る」ではなく「観る」、「聞く」ではなく「聴く」。
by 加藤鷹
そう、姿勢の違いです。火花やないですが、加藤鷹先生のお言葉に限ると思います。
テレビで酒飲みながらオモロイかオモロないかの2択で、背もたれでゆるりと見ることができる視聴者。そして、玄人中の玄人が緊張感を持ちながら、生で観て、聴いて、(現場やと客の笑い圧もあるので)感じて、1点差で芸人の人生を狂わす採点、判断。そら好みも出るし、考えも違う。人生と経験を反映させた審査なんですよね。しかし、我々素人はそこに自由に文句を言ってもいいんすよ。テレビの前なら。テレビてそんなもんやから。やからゆうて、SNSで直接攻撃はしたらあかん。境界が曖昧な今やからこそ、視聴者もわきまえんとあかん。さらにあかんのは、同業者。出演者なんてもってのほか。芸人は誰もが一番おもろいと思ってるやろ。思っても配信したらあかん。そんなとこで共感ほしがる必要ない。しっかり反省して欲しいっす。
ということで、今年のM-1の本戦について。いつにも増して、かなり楽しみにしておりました。なんでって、去年がめちゃくちゃおもろかったから。
2017年は笑くじが導入され、どうなるかとおもってたところトップバッターゆにばーすからの大ウケ、とろサーモンのめちゃくちゃなネタの中で光る上手さ、和牛のこれを超えるネタはもう出ないのではとさえ思わせるウエディングプランナー、そしてジャルジャルのピンポンパン。こんなオモロイ大会あってええんかと。芸歴MAX15年の熟年した上手さの漫才から、M-1向けの若手のネタ。分析されまくってM-1漫才もここまできたかと。
なので今年はいつにも増して、事前情報、予想、2回戦からの結果ウォッチングとかやってたんすけどね。
期待し過ぎたのか、新しい審査員の圧が強過ぎたのか、結果おもろかったんですけど、なかなか盛り上がるまでに時間がかかったM-1でしたね。
正直、、、敗者復活戦のほうが、昔のM−1的な粗さがあって、おもろかったです。おっさんネタで笑わされたダンビラムーチョ、ネタとキャラと間が絶妙なたくろう、トラブルも上手く使ってベタベタなネタでも盛り上げるミキ、ガラが悪すぎるネタやけどおもろくて平場でのインタビューまでおもろ過ぎた金属バット、粗いけど中卒ネタシリーズが期待できそうな侍スライス、ラストイヤーでアホほどウケてたプラスマイナス。たられば話してもしょうがないんすけど、プラスマイナスが上がってたら、決勝はまた違った結果になってたと思います。やはり視聴者投票は人気には勝てませんな。それにしても、200万投票は凄い。
と、敗者復活の感想はほどほどに、今年の決勝は場が全然あったまってなかったんですかねぇ。それともネタなのか、笑みくじのくじ運なのか、お客さんなのか、審査員の辛口コメントなのか。
今年も前座はくまだまさし、レイザーラモン、バイク川崎バイクでしたね。どうやったんすかね。
さ、いきますか。
1.見取り図/彼女が欲しい
大好きなんすよ見取り図。ツッコミ笑い系で、ネタは弱いイメージがあったんやけど、トップバッターやのに、しっかり笑わせてもらいました。マルコ牧師とか、いそうでいない人名シリーズも良かったし。一部フリから回収までが長過ぎるとかゆうてたけどどうなんでしょ。審査員ウケ悪かったっすねぇ。ちょいちょいミスってたようにも見えましたけど、おもろかった。今年は顔見せって感じにはなるやろとおもってましたけど、ほんまにそうなりましたね。
2.スーパーマラドーナ/隣人
これね。めちゃくちゃ期待してたから、松っちゃんのコメントやないけど、なんでこのネタやねん。サイコすぎるし、前半はええけど後半の首締めはやり過ぎ。ぜんぜん笑えん。去年もやけど、なんかネタ選びが考え過ぎなのか。2016が一番おもろかったんちゃうやろか。
3.かまいたち/ポイントカード
芸人の中では圧倒的に優勝候補とされてたみたいですね。ネタもおもろいし、うまい。芸人ウケは凄そう。ただ、最後はちょっと走り過ぎてましたね。山場でのテンション爆上げの言い合いが、M-1のうねりを狙い過ぎてるような気も。そのせいで、マイケルジャクソンのくだりとかよくわからんかったし、置いてかれたましたね。でもオモロイ。
4.ジャルジャル/国名分けっこ
停滞してた空気をぶち破りましたね。なんでオモロイんかわからんけど笑えるという。ジャルジャルはすごいわ。かっこええ。この漫才だけは何回見ても笑えました。えみちゃんねるのウケは悪かったけど。笑
5.ギャロップ/コンパ
ついに関西から出てきたかと。はっきりいうて関西で見てた時から全くオモロいイメージなくて、久々に見て驚いてたんですけど、しっかりおもろかったですね。漫才がうまなってる。しかし、これに関しては、M-1の決勝の舞台かつ、ゴールデンのネタやないですね。えみちゃんねるが的を得たコメントしてはりましたけど、自虐ネタはあかん。それも自虐側がツッコミでそっちに共感させるネタはきつい。明るいハゲやない林やし余計にきつい。ほんまに嫌そうやもん。ハゲ関係ないネタしたらええのに。ハゲ触らんのかい!と。
6.ゆにばーす/遊園地レポート
いやはや。武智に続いて。M-1に命かけ過ぎてる芸人失敗しがち説立証しますよ。なんでこのネタにしたんやろなぁ。このネタ劇場で見たことあったけど、M−1にはかけんやろなと思ってたのに。。。つかみからイマイチやったし。噛んでたなぁ。巨人師匠に、はらちゃんがしゃべくりした方がええんちゃうかと、的外れなコメントさせるくらいキツかったっすねぇ。去年の「どんな戦争も嫌じゃ」みたいなやつ欲しかったなぁ。大好きなんやけどなぁ。
7.ミキ/ジャニーズ応募
音量下げてもお兄ちゃんがやかましかった。ネタもそんなにやし、見取り図のいそうでいない名前ゆうとこも被ってたし。ただ、審査員の点数が軒並み高かったのは、現場の空気でしょうね。テレビでは感じられないグルーヴがあったんでしょう。盛り上がりきらない空気をお兄ちゃんが壊そうとしてる感があったんかも。でも、やっぱり、、、決勝でプラスマイナスが見たかったなぁ。
8.トムブラウン/中島くん
準決勝の審査員は、トムブラウンをよく決勝に上げてくれた。やはりこの枠は必要。停滞した雰囲気は、トムブラウンのための場作りかと思わせるようなくじ運。1組目やなくてほんまよかった。ほんまにアホやなぁ。あーおもろ。
9.霜降り明星/豪華客船
来たー!と思いましたね。これを待ってたんやなと。M-1のうねりってこれ。いやはや、こんなにおもろかったんかいな霜降り明星。特異なトムブラウンがざわつきとともに温めて、審査員の空気もゆるくして、普通の味に戻したかったお客さんにめちゃくちゃええのが出てきたって思わせる感じと、わかりやすい一つ一つのネタ。運ももってるわ。ストーリーはないけど一つ一つがしっかり笑えるネタが重なった漫才なんすよね。いやぁ予想外。
10.和牛/ゾンビ
いやはや。最後まで焦らしますなぁ。ざわつくし。和牛の漫才はしっかりストーリーがあって最後にぶち上げるのはわかるんですけど、あんまそういう漫才が好きやなくて。紐でつながってるとことかめちゃくちゃオモロイんやけど、それに近いウケが前半にもあった方が安心して見れたやろなぁ。といいつつ、おもろかったんで、上位3組はめちゃくちゃ納得なんですけどね。
で決勝(ファイナルステージ)。
ジャルジャル/自己紹介
見たことあったんすけど、おもろかったなぁ。ほんまこの二人小学生。なんしてるんやろって思うんやけど、オモロイ。ジャルジャルはジャルジャルやなぁ。
和牛/オレオレ詐欺
うまいし、オモロイし、構成もすごいし和牛の漫才!って感じすごいんやけど、優勝するネタやないなぁ。これに票入れるなら、この漫才やなくて、これまでのネタも含めた和牛に入れるって感じになるやろなぁ。笑い飯のラストイヤーみたいな。あの年はスリムクラブやったなぁ。
霜降り明星/小学校
もう、この日は霜降り明星の日ですね。ウケ方が1組だけ違う。アンタッチャブルとかブラマヨとかチュートリアルとか過去の優勝者と同じで。1本目と同じくネタの積み重ねが全部がハマってた。すごいわ。
ということで、霜降り明星の優勝は文句なしでしょう。
5年目が優勝して、10年以上の熟した漫才が優勝する訳じゃなくなったし、結果いい回でしたね。
えみちゃんねるのミキ贔屓以外は、えみちゃんねるの言ってることは、世間のおばちゃん目線も含ませてて、超正論。志らく師匠のコメントも真っ当。正直、中堅ラインのコメントが固すぎて。そこやないかなと。
一番いらんなと思ったのは、アスリートが引く笑みくじやで!あの時間はほんまに無駄やがな!やめてくれ!
と言いつつ、ラストイヤー組が沢山いたから、来年の決勝は顔ぶれがだいぶ変わるやろし、楽しみやなぁ。
印象に残ったのはコンビは、霜降り明星と敗者復活のたくろうと金属バットでしたね。
点数:93点