炙るあざとさ 炙らない正直さ

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(51)何者


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出典:何者 : フォトギャラリー 画像(13) - 映画.com

 

何者

大学生就活あるある青春ムービー。
私の就活は10年近く前ですが、友人同士の就活なんて気にしてもしょうが無いのに、気にしてましたねぇ。
時代が変わろうとも、そんな人間関係はそうそう変わらないのかもと思って観てました。
全体的には就活・学生あるあるが面白い。
ただ、話の展開が弱いかな。
あるあるがわかってる人には終始楽しめる話やけど、わからんかったら2時間はきついかも。
 
ただ、演出がめちゃくちゃうまい!これはほんとすごい。
俳優に合わせた配役がすばらしい。演技はもちろん、就活の現場・若者をわかっている人でないとできないと思う。
私もたまに会社の面接官をしますが、こういうやつ受けに来る!!!いるいるこういう学生!!!と思ってニヤニヤしてしまいましたし。
 
「何者」にもなっていない学生達が、何者になろうとしているのか。
この映画で一番好きなシーンは、1分間で自分を表現する「面接と舞台」の対比シーン。明確な意思で「何者か」になろうとしている舞台上の演者達の「熱量」。それが「何者かになれる、ある個性」への道しるべなのではないかと思いました。
就活は学生の熱量を見極める場所でもありますし、熱すぎても引いちゃうし。
ちょうどいい温度感って、企業によっても違うから難しいですよね。
人間いろんな人に対してそれぞれの顔があるのは、平野啓一郎の「私とは何か-個人から分人へ」でも詳しく書かれているので、何者で不快に感じた人は、この本を読むべきだと思います。
人間いろんな顔があって当たり前!
 
点数:82点